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2011年06月11日 (土) | Edit |
1992年ニュージーランド映画。
空前絶後の血しぶきが舞うゾンビ映画の極北。

1957年南スマトラのスカル島。白人の密猟者が現地人を雇い、原住民達が大切に保管隔離していたラット・モンキーを強奪し逃走します。密猟者に闇取引されたラット・モンキーは、ニュージーランドの動物園へ売られていきます。
ニュージーランドに住む内気な青年ライオネルは、ママとの2人暮らし。支配的なママに頭があがりません
ある日、ライオネルが日用品の買い物をしていたところ、そこで店番をしていた娘パキータと運命の出会いをします。
お互い一目で好意を持った2人は、動物園でデートすることに。
そわそわして落ち着かない息子の様子を怪しんだライオネルの母親ベラは、こっそりと2人のデートを監視します
息子を監視中に、あやまってラット・モンキーが飼育されている檻に近づきすぎたベラは、左腕を噛まれてしまいます。噛まれたベラは逆上、ラット・モンキーの頭蓋をヒールで踏み潰します
騒ぎを聞きつけ駆けつけたライオネルは、母親の惨状を見て驚き、慌てて家に連れて帰ります。
家に連れて帰った母親は、時間がたつに連れ、噛まれた部分から大量の膿がでて、体中の組織が腐り落ちていきます
どんどんと体が崩壊していく母親。止まることなく病状は悪化していき、ついには呼吸が停止しますが、母親はゾンビとして復活してしまいます。
ゾンビになった母親は、もちろん理性などはなく、次々と町の人を喰らい始めます。喰われた町の人はゾンビになり、他の町の人を喰らい、ゾンビの連鎖が始まります
問題の発覚を恐れたライオネルは、ゾンビになった母親や町の人を家の中に閉じ込め、世話をする事にしますが、そんな生活が長く続くはずもなく、徐々に破綻をきたし……

予告編動画リンク

製作、ジム・ブース
監督、脚本、ピーター・ジャクソン
脚本、ステファン・シンクレア、フランシス・ウォルシュ
撮影、マーレイ・ミルン
音楽、ピーター・ダセント
クリーチャー・ゴア・エフェクト、リチャード・テイラー
出演、ティモシー・バルム、ディアナ・ペニャルバー、エリザベス・ムーディー、イアン・ワトキン、スチュアート・デヴェニー、ブレンダ・ケンダル、ジェド・ブロフィ

ピーター・ジャクソン監督は、「ロード・オブ・ザ・リング」3部作「キング・コング」の大ヒットで、あれよあれよという間に世界の一流監督になってしまいます。ニュージーランドで自主映画を撮っていたオタクの青年が、とうとうハリウッドの超大作の監督を任されるまでになるという、まさにアメリカンドリームを体現したかのような映画監督です。
脚本のフランシス・ウォルシュは、ピーター・ジャクソンと結婚しています。
リチャード・テイラーは、特殊効果の映像会社WETAの創設者です。WETA社は、今やハリウッドでも超有名人気企業として成長しています。

ゾンビに食事介助や身の回りの援助をする介護福祉士のような主人公。ゾンビはダイニングテーブルに座り、理性をなくした顔で世話を待っています。これはまるで、高齢化が進んだ日本の未来のようです。これには、どんなに酷い映画でも、ゾンビ映画には社会的な警句が含まれてしまう(言い過ぎか・・)という、ゾンビ映画ならではの特殊性が現れています。
ところで、下にあるアマゾンのバカ高い「ブレインデッド」より、未見の人は、1500円程度で売られている「デッド・アライブ ブレインデッド 米国編集版」の方を買ったほうがいいと思います。値段が段違いですから。それに1500円といえど画質は悪くなく、だれる部分も削ぎ落とされソリッドになっている米国編集版は、観るだけなら必要充分だといえます
ピーター・ジャクソン監督の出世作「ブレインデッド」は、90年代のゾンビ映画を変えてしまった作品です。スプラッターとドタバタコメディというジャンルを融合させ、なおかつ、過剰すぎるゴア描写でスプラッターに止めを刺してしまったのですから。
個人的には、「グレムリン2」との相似に興味がありますが、長くなりそうなので割愛します。


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2010年12月20日 (月) | Edit |
1992年イタリア/アメリカ作品
伊と米のホラー映画界の大物監督2人が共作したオムニバス・ホラー。

『ヴァルドマー事件の真相』篇
遺産目的で、高圧的で独占欲の強い資産家の老人ヴァルドマーと結婚した若き悪女ジェシカ
やがてヴァルドマーは、体が弱り寝たきり状態へ。
ジェシカは、元恋人で医師のロバートと組み、もうすぐ生命の火が消えようとしているヴァルドマーに対し、催眠術をかけ、現金を生前贈与させたり、遺言状にサインをさせたりします。
しかし、ロバートが催眠を施術している途中で、突如、ヴァルドマーが息を引き取ってしまいます。全ての財産を相続していないジェシカとロバートは、考えた末、全ての財産をネコババするため、地下の大きな冷凍庫ヴァルドマーの死体を隠す事にします
そして、ヴァルドマーがまだ生きてるように偽装します。
しかし、その日から、夜な夜な地下の冷凍庫から、死んだはずのヴァルドマーの苦しそうなうめき声がするようになり……

『黒猫』篇
カメラマンのロッド。猟奇的な殺人事件や残酷映像を専門にするカメラアーティストです。アーティストらしく、ロッドは気難しい性格の粗暴な男です
ある日、同棲相手の恋人アナベルが、一匹の黒猫を拾ってきます。ロッドは、仕事の邪魔をしたり、いっこうに懐かない黒猫に対し、嫌悪を募らせ、憎むようになります。
恋人アナベルとの仲も怪しくなり、不満を募らせたロッドは、衝動的に黒猫を絞殺。そして、その様子をカメラに収めます
しかし、その日を境に、ロッドの身の回りで、猫にまつわる幻想不可思議な出来事が起こるようになり……

予告編動画リンク

製作総指揮、クラウディオ・アルジェント
製作総指揮、監督、脚本、ダリオ・アルジェント(「黒猫」篇)
監督、脚本、ジョージ・A・ロメロ(「ヴァルドマー事件の真相」篇)
原作、エドガー・アラン・ポー
脚本、フランコ・フェリーニ(「黒猫」篇)
撮影、ピーター・レニエ、ベップ・マッカリ
音楽、ピノ・ドナッジオ
特殊メイク、トム・サヴィーニ
出演
「ヴァルドマー事件の真相」篇
エイドリアン・バーボー、レイミー・ゼダ、ビンゴ・オマリー、E・G・マーシャル
「黒猫」篇
ハーヴェイ・カイテル、マデリーン・ポッター、ジョン・エイモス、サリー・カークランド、キム・ハンター、マーティン・バルサム

ダリオ・アルジェントジョージ・A・ロメロは、このブログでも何度も紹介してるような気がするので割愛します。どちらもホラー映画界では、超大物です。
音楽のピノ・ドナッジオは、ブライアン・デ・パルマ監督の作品などで御馴染みです。B級映画が多いですが、イタリアの名作曲家です。
トム・サヴィーニは、特殊メイクの神的存在です。人体のリアルさの追求においては、他の追随を許さない人物です。ちなみに、「黒猫」篇で、変態殺人犯役でカメオ出演しています。
エイドリアン・バーボーは、ジョン・カーペンター監督の元妻で、「ザ・フォッグ」「ニューヨーク1997」などに出演しています。
「ヴァルドマー事件の真相」篇では、ロメロの奥さんである、クリスティーンが看護婦役でカメオ出演しています。
「黒猫」篇には、ハーヴェイ・カイテルマーティン・バルサムという2人の個性派の名優が出演しています。この2人は、出演作が何でもあり的な感じが似ていると思います。

この映画、当初は、ジョン・カーペンタースティーヴン・キングを加えた4人の監督でのオムニバス映画を予定していましたが、両者に断られてしまい、アルジェントとロメロ監督2人のオムニバスとなってしまいました。
エドガー・アラン・ポーの小説を映像化している映画で、2人の監督のポーに対する思い入れが、激しく表出していて興味深いです。ポーの大ファンでポーの世界が大好きでたまらないダリオ・アルジェントに対し、ジョージ・A・ロメロの方は、ポーの小説は読んだ事はあるけど別に・・という、ある種冷めた態度(プロ的)が見受けられます。両監督の、そのポーに対する思い入れの差が、作品にもはっきり表れており、アッサリ風で自分の主張を前面に出しているロメロに対し(ゾンビも出るしアメリカ的な消費社会への批判的態度も)、アルジェントは、ポーの世界の自分なりの映像化を目指し、幻想的で映像テクニック中心の作品を作っています。両監督の資質や特徴の違いが、本当に良く分かり、個人的には大いに楽しめました。
なお映像特典では、当時14歳アーシア・アルジェントの姿が拝めたりもしますよ。


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2010年01月15日 (金) | Edit |
1992年アメリカ映画。
スティーヴン・キングが脚本を書き下ろした変り種のヴァンパイア・ホラー。

人間と猫の血を引き、普段は真の姿を隠して生きている流浪の民スリープウォーカー。スリープウォーカーは、処女の精気を吸い取る事で力を得、永遠に生き続ける事ができる半獣半人の怪物です。しかし、唯一の弱点があります。それはなのです。
インディアナ州のトラビス。
どこからか引っ越してきた、美しい母親メアリー高校生の息子チャールズの謎めいた母子。
ハンサムで爽やかな青年のチャールズは、高校の国語のクラスメートである、美しい処女の娘タニアに恋をします。
チャールズは、タニアをデートに誘い、ホームランド墓地という美しい景色のデートスポットまでドライブする事に。墓地に着き、いい雰囲気になった2人。しかし、そんな雰囲気をぶち壊しにするように、突如チャールズが豹変獣の姿をあらわにし、タニアの精気を吸い取ろうと襲いかかってきます。いつもは、用意周到に準備をし、冷静に獲物を仕留めるチャールズですが、母親のメアリーが飢えに苦しんでいた事もあり、焦っていたのです。結果、隙を突かれ、タニアに道路に逃げ出されてしまいます。
そして、ちょうどその時、猫ちゃん(クロビス君)を車に乗せ、パトロールしていた警官が、2人を発見し……

予告編動画リンク

製作総指揮、ディミトリ・ロゴセティス、ジョセフ・メダウォー
製作、マーク・ビクター、マイケル・グレイス、ナビール・ザヒド
監督、ミック・ギャリス
脚本、スティーヴン・キング
撮影、ロドニー・チャーターズ
音楽、ニコラス・パイク
出演、ブライアン・クラウス、メッチェン・アミック、アリス・クリーシャ、ジム・ヘイニー、シンディ・ピケット、ロン・パールマン

ミック・ギャリスは、スティーヴン・キングが認める映画監督で、キング作品の映画化(TV)を手がけることの多い監督です。
ロン・パールマンは、「ヘルボーイ」で有名な個性派俳優です。
マーク・ハミルが警部補役、クライヴ・バーカートビー・フーパーが科学捜査官役、ジョン・ランディスジョー・ダンテが研究所技術者役、スティーヴン・キングが墓守役でカメオ出演しています。スティーヴン・キングクライヴ・バーカーが同じシーンで絡むという、大物ホラー小説家の豪華共演を観る事が出来ます。

スーパーネコちゃんクロビス君が大活躍の、猫好きには堪えられない映画です。飼い猫、野良猫、関わらず、たくさん集まったネコちゃんが、悪の吸精鬼スリープウォーカーを勇敢に倒します。しかし、なぜスリープウォーカーの周りに猫が大量に集まってくるのか、映画の中では説明されていないので、全くの謎です
超能力を使え怪力で凶暴な吸精鬼スリープウォーカーが、猫に飛び掛られただけで、あたふたしているのは、正直、恐いというより、コントっぽくて笑えます
映画中の残酷描写としては、耳エンピツが印象に残りました。倒れた拍子に耳の穴の中に、先のとがった長いエンピツ垂直にズズズと入っていくのですが、それはもう見るだけで痛々しかったです。
色々とストーリーなどに齟齬がありますが、観てて楽しい少し官能的なB級娯楽ホラーです。理屈なんか無視して、映画内で起こる出来事を楽しみましょう。個人的には大いに楽しめました。


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2009年12月28日 (月) | Edit |
1995年アメリカ映画。
マフィアにラスベガスのカジノの経営を任された男の実話を元にしたドラマ。

1970年代のラスベガス。
中西部のマフィアのボス達は、全米トラック運転手組合の年金基金を流用し、4件のカジノを買収。ボス達は、賭博の腕と頭の良さを見込んで、エースというギャンブラーカジノの実質的経営を任せます。エースはユダヤ人で、ツキを一切信じない、情報や数学や確率を駆使し、確実に儲けるタイプの凄腕の賭博師です。
エースは持ち前の能力を遺憾なく発揮。カジノの収益をどんどんと増やしていきます。そのためボス達の覚えもめでたく、エースは順調に成功の階段を登りつめていきます。
大物になったエースのもとに、ある日、旧友で親友のマフィアのニッキーが訪れ、ラスベガスに移住したいといいます。ニッキーは凶暴なマフィアですが、かつてはエースの用心棒でした。エースは嫌な予感がしましたが、大人しくしろとアドバイスし移住を承知します。
天職を得て、金も地位も手に入れたエースは、金と宝石が何よりも好きな美女ジンジャーに、一目惚れしてしまいます。ジンジャーは自らも大金を稼ぐ自立した女で、カジノの有名人でした。誰からも愛されるような女でしたが、しかしジンジャーには、レスターというヒモ男がいて、ジンジャーは、なぜかその男を心底愛していました。
エースはジンジャーに、200万ドルが入った貸金庫の鍵を信頼の証として与え、愛されていないまま結婚します。エースは、結婚生活を続け子供を作ることで、2人の間に愛が生まれると思っていたのです。
しかし、子供(娘)が出来、贅沢な生活を与えたにも関わらず、ジンジャーはいつまでもレスターの事を引きずっています。そして、ある日、金を持ち出し、娘を連れ、レスターのもとへ。
エースは、すかさずニッキーに電話し、レスターとジンジャーの居場所を押さえ、チンピラを使い、レスターに焼きを入れさせます
そうして、娘とジンジャーを家に戻らせますが、そこから少しずつ、エースを取り巻く全ての歯車が狂っていき、カジノを取り巻く状況も悪化していきます……

予告編動画リンク

製作、バーバラ・デ・フィーナ
監督、脚本、マーティン・スコセッシ
原作、脚本、ニコラス・ピレッジ
撮影、ロバート・リチャードソン
音楽監修、ロビー・ロバートソン
出演、ロバート・デ・ニーロシャロン・ストーンジョー・ペシジェームズ・ウッズ、ドン・リックルズ、アラン・キング、ケヴィン・ポラック、フランク・ヴィンセント、ヴィニー・ヴェラ、L・Q・ジョーンズ

巨匠マーティン・スコセッシ監督の他の代表作に、「タクシー・ドラバー」「ラスト・ワルツ」「レイジング・ブル」「アビエイター」などがあります。
ロバート・リチャードソンは、オリバー・ストーンクエンティン・タランティーノなどにも重用されている撮影監督です。
ロビー・ロバートソンは、元ザ・バンドのギタリストです。この作品では、劇中で使われる音楽のアドバイスをしています。
ロバート・デ・ニーロは、日本でも有名な名優です。代表作に「ゴッド・ファーザーPARTⅡ」「タクシー・ドライバー」「レイジング・ブル」などがあります。
シャロン・ストーンは、「氷の微笑」でのセクシー演技が強烈に印象に残っています。この作品では、ゴールデン・グローブ賞を受賞しました。
ジョー・ペシは、小柄な体躯で独特の声が印象的な役者で、「ホーム・アローン」「グッド・フェローズ」などの出演作があります。
ジェームズ・ウッズは、悪役を演じることの多い名優です。出演作に「ヴィデオドローム」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「ヴァンパイア/最後の聖戦」などがあります。
L・Q・ジョーンズは、背が高く、サム・ペキンパー監督の映画の常連です。背の低いストローザー・マーティンと共演する事が多く、凸凹コンビ的に知られています。

この映画は、マーティン・スコセッシ監督が、「グッドフェローズ」と同じく、ニコラス・ピレッジと組んで作り上げたマフィア映画で、実話を元にして作られたフィクションです。「ミーン・ストリート」「グッド・フェローズ」「カジノ」と、スコセッシ監督のマフィアものの3部作的な作品となっています。
ロバート・デ・ニーロ演じるエースのモデルは、中西部のマフィアのボス達にギャンブルの腕を見込まれ、スターダストなど4つのカジノの運営を任された実在の人物レフティとあだ名された、フランク・ローゼンタールです。
ジョー・ペシ演じるニッキーは、シカゴのマフィア、トニー・スピロトロがモデルです。スピロトロは、敵対する組織の男の顔面を、万力で潰して殺害(片目が飛び出たそう)するような凶暴な男で、殺人容疑をかけられたため、旧友のローゼンタールを頼り、シカゴからベガスに移り住みます。そこで宝石強盗団を組織し、弟のマイケルと共にラスベガスで勢力を拡大しますが、派手な振る舞いがボス達の逆鱗に触れ、兄弟もろとも金属バットで撲殺されてしまいます。シカゴ郊外の畑に埋められているのを発見された時の姿は、指紋でしか判別がつかないほどの惨状だったそうです。
映画のオープニングは、ソール・バス夫妻が担当しており、ネオンと炎の中をゆっくりと落下していく男を印象的に描いています。そのオープニングを観て、スコセッシ監督は、バックの音楽にバッハのマタイ受難曲を流そうと思いついたそうです。
この作品は、ラスベガスの表と裏、そこで富と権力を手にした男達の、成功と転落を描いています。人間の欲望は限りなく、いつしかそれは暴走し、気付いた時には破滅してしまうものだと思い知らされます。
欲望の街ラスベガスが象徴するもの、それは、現代のアメリカの姿であり、ハリウッドの姿です。
マフィアが去ったあと、大企業や大資本が進出し、クリーンになったベガスは、まるでアミューズメントパークのようになってしまったというのは、正にハリウッドへの皮肉でしょう。全ての価値観が金に換算され、堕落しつつある世界に対する、スコセッシの批判的態度がみてとれます。
ところで豆知識ですが、スーパーマーケットのシーンで、スコセッシ監督の母親が出演しています。汚い言葉を吐くヴィニー・ヴェラ演じるマフィアの息子を諌める母親役です。汚い言葉を使っちゃいけないと言うのですが、演技ではなく素で注意していたそうです。少しかわいいエピソードですよね。


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2009年12月11日 (金) | Edit |
1993年アメリカ映画。
邪悪なもう1人の自分が具現化し周囲を恐怖のどん底に陥れるホラー。

1968年メイン州。
小説を書くのが好きな内気な少年サッド・ボーモントは、母親にタイプライターを買ってもらい大喜び。飽くことなく小説を書き続けていましたが、突然、気を失い倒れてしまいます。病院に担ぎ込まれたサッド少年は、検査で脳内に異常が見つかり、緊急手術を受けることになります。医者が開頭してみると、なんとサッド少年の脳の中に、眼球や鼻の一部や歯などが巣食っていました。それは、サッド少年が、胎内で双子だった頃の名残で、それが脳腫瘍として大きくなってきたものでした。医者の手術で、それらは全て取り除かれ、サッド少年は助かります。
23年後。
サッド・ボーモントは、2つのペンネームを使い分ける小説家になっていました。そして、妻と双子の子供にも恵まれ、充実した日々を送っていました。ペンネームの1つは本名のサッド・ボーモントで、批評家受けはいいものの純文学の為、あまり売れていません。もう1つのペンネームは、ジョージ・スタークという名で、暴力的で猟奇的なパルプ小説を書いており、こちらは大衆受けをする内容で、大変売れています
サッド・ボーモントは、大学で文学を教えており、ある日、聴講に来ていたファンの男に、サッド・ボーモントとジョージ・スタークが同一人物だと見抜かれてしまいます。そして、その秘密をばらされたくなければ、金を用意しろと強請られてしまいます
サッドは、悩みますが、これを機に、サッド・ボーモントとジョージ・スタークが、同一人物だった事をプレスに発表し、文芸作家サッド・ボーモントとしてやっていく事を決断します
編集者とも相談し、ジョージ・スタークの名で書くときに必ず利用していた、キャッスル・ロックにある別荘のちかくの墓地の区画に、ジョージ・スタークの作り物の墓を立て撮影し、ジョージ・スタークは死んだというジョークで、公表します。
それは、世間に大いに話題になり、サッドも忙しくなりますが、ジョージ・スタークを葬ったその日から、サッドの周りの人達が次々と残忍な手口で殺されていくようになります。そして、その現場には、サッドの指紋が必ず検出されて……

予告編動画リンク

製作、デクラン・ボールドウィン
製作総指揮、監督、脚本、ジョージ・A・ロメロ
原作、スティーヴン・キング
撮影、トニー・ピアース=ロバーツ
音楽、クリストファー・ヤング
出演、ティモシー・ハットンエイミー・マディガンマイケル・ルーカー、ジェリー・ハリス、ロバート・ジョイ、ケント・ブロードハースト、ベス・グラント 

ホラー映画界の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督といえば、いうまでもなく、ゾンビ3部作ですが、それ以外にも、「ザ・クレイジーズ」「マーティン/呪われた吸血少年」「クリープショー」などといった、ホラーの秀作を撮っています。
スティーヴン・キングは、絶大な人気を誇るホラー小説家です。たくさんの作品が映画化されており、中でも、「スタンド・バイ・ミー」「ショーシャンクの空に」は、評価も人気も高く、多勢の人に支持されています。
ティモシー・ハットンは、若い頃は青春スターとして人気の俳優で、演技力も兼ね備えた実力派です。1980年のロバート・レッドフォード監督作「普通の人々」で、アカデミー助演男優賞を獲得しています。
本作でアラン保安官役を演じたマイケル・ルーカーは、「ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録」実在の殺人鬼ヘンリー・ルーカスを演じています。肝の据わった面構えが印象的な役者です。

ストーリーとしては、自分の中のもう1人の邪悪な自分という、「ジキルとハイド」のような古典的な主題ですが、キング作品らしく、よりグロテスクにより猟奇的に、描かれています。
ホラー映画として、たいへん良く出来ており、映像も演出も特殊効果も上出来です。個人的には、傑作だと思うのですが、ラストの救われ方が、いかにもキリスト教的で、少し鼻白んだのも事実です。しかし、大量のスズメが象徴するものが、我々現代人だとすると、ラストはいかにもロメロ的で面白いかもしれません。つまり、何もかも貪欲に消費し尽くした我々が地獄(ランド・オブ・ザ・デッド)に飛んでいってしまう!
真実は分かりませんが、2つの意味を持つラストだとしたら、かなり興味深いことではあります。
理屈はどうあれ、観て損なしのオススメのホラー映画です。


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2009年11月22日 (日) | Edit |
1996年アメリカ映画。
さえない中年男が計画した偽装誘拐が思わぬ方向に転がり大事件を引き起こす傑作犯罪スリラー

ノース・ダコタ州ファーゴ。雪深い田舎町のバーで、怪しい2人組自分の女房の誘拐を依頼したジェリー。ジェリーは、大金持ちの義父が経営する車のディーラーで働かして貰っている冴えない中年男です。なぜ自分の女房の誘拐を依頼したかというと、駐車場経営の為の資金が欲しかったからです。義父に出資を頼んでいましたが、断られていたのです。そこで、大金持ちの義父に8万ドルの身代金を出してもらい、怪しい2人組みと折半し、女房を無事に帰してもらって、自分の取り分の4万ドルで駐車場の土地の前金にするつもりでした。
怪しい2人組、大男でマルボロマンに似た無口なゲア小男で皮かむり(アソコ)のカールは、早速、ジェリーの女房を誘拐ミネソタ州のアジトへと車を走らせていましたが、途中、パトカーに車を止められてしまいます。小男のカールは、穏便に済ませようとしますが、大男のゲアは、何を思ったのか、突然警官の頭を掴み発砲撃ち殺してしまいます。ゲアは、警官の死体を片付けていたところを目撃した、車に乗ったカップルも続けざまに射殺します
翌日、3人の射殺事件が起こったと連絡を受けた、ミネソタ州のブレイナードの女警察署長マージは、身重の体(8ヶ月)を引きずりながら、独特でマイペースな捜査を開始します。
一方、そんなことが起こっているとは全く知らないジェリーは、駐車場の出資話を義父に承諾してもらえそうになり、慌てて計画の中止を要請しますが、事態はもう後戻りできない状態になっており……

予告編動画リンク

製作総指揮、ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー
製作、脚本、イーサン・コーエン
監督、脚本、ジョエル・コーエン
撮影、ロジャー・A・ディーキンズ
音楽、カーター・バーウェル
出演、フランシス・マクドーマンドスティーヴ・ブシェーミウィリアム・H・メイシーピーター・ストーメア、ハーヴ・プレスネル、ジョン・キャロル・リンチ

ジョエル・コーエン(兄)イーサン・コーエン(弟)は、常にコンビで映画を作り、「ミラーズ・クロッシング」「バートン・フィンク」「ノー・カントリー」などの代表作があります。古き良きアメリカ映画のエッセンスを、現代風にアレンジした作風で知られている、新世代の名匠です。
撮影のロジャー・A・ディーキンスは、コーエン兄弟のほとんどの作品で、撮影を担当しています。
音楽のカーター・バーウェルも、コーエン兄弟の作品のほとんど全てを担当しています。
フランシス・マクドーマンドは、この作品でアカデミー主演女優賞を獲得しました。私生活では、ジョエル・コーエンの奥さんでもあります。
スティーブ・ブシェーミウィリアム・H・メイシーピーター・ストーメアジョン・キャロル・リンチと、個性派で演技のうまい名脇役を揃えており、通好みのキャスティングとなっています。

フランシス・マクドーマンドの演技が素晴らしく、身重で人の良い善良な女警察署長を、ミネソタ訛りを含めて、チャーミングに演じています。
ポール・バニヤンの巨人像登場人物がTVを観ている場面(やたらと多い)が、この作品の虚構性を象徴しており、ストーリーも、最初の嘘がもとで、とんとん拍子に取り返しのつかない酷い事態にまで発展してしまう(嘘くさいほどに)というもので、コーエン兄弟は、運命に翻弄される登場人物を利用し、ユーモアと残酷さが同居した現代の寓話を作り出しています。
個人的に面白かったのが、ちゃっかりと自分の都合(駐車場経営のための資金)に合わせて、身代金の額を8万ドルから100万ドルに増額していた、メイシー演じるダメ男ジェリーの、コッソリとした、したたかさです。あとは、ポール・バニヤンよろしく斧を片手に相棒に襲い掛かるストーメア演じる大男ゲアの姿にも笑ってしまいました。


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2009年08月01日 (土) | Edit |
1993年アメリカ映画。
死んだ人間が生きた人間の脳みそを喰らうバタリアンのシリーズ3作目。

父親が家に忘れていった、軍の秘密研究所に入る事の出来るIDカードを拾ったカートは、恋人のジュリーと共に、好奇心とイタズラ心で研究所に忍び込みます
しかし、そこで行われていたのは、トライオキシンというガスで、死人を蘇えらせ生物兵器にする研究でした。気持ちの悪い研究を見て驚いた2人は、見回りの兵士に見つかりそうになり、あわててカートの家に戻ります。
その日、帰ってきた父親と、恋人との交際の事で喧嘩したカートは、恋人ジュリーと共に、バイクにまたがり駆け落ちをします。愛の炎が盛り上がった2人ですが、カートの不注意でバイク事故を起こしてしまい、恋人のジュリーは、沿道の大木にぶつかり即死してしまいます
幸福の絶頂から地獄に叩き落されたカートは、恋人を生き返らせるため、再び軍の研究所に潜入し、恋人のジュリーをトライオキシンガスで蘇えらせるのですが……

予告編動画リンク

製作、ゲイリー・シュモーラー
製作、監督、ブライアン・ユズナ
脚本、ジョン・ペニー
撮影、ジェリー・リヴリー
音楽、バリー・ゴールドバーグ
特殊メイク、スティーブ・ジョンソン
出演、ミンディ・クラーク、J・トレバー・エドモンド、ケント・マッコード、サラ・ダグラス、ジェームズ・T・キャラハン

製作ブライアン・ユズナは、監督スチュアート・ゴードンと、「ZOMBIO/死霊のしたたり」「フロム・ビヨンド」「ドールズ」などのホラーで、コンビを組んでいます。
特殊メイクのスティーブ・ジョンソンは、「アビス」「イノセント・ブラッド」「スピーシーズ」などに参加しています。

なんといっても、ミンディ・クラークの、SM風セクシーゾンビのヴィジュアルが素晴らしいです。ボディピアス的に、先のとがったガラスや釘で彩られた、セクシーで美しいその姿を見るだけでも、大いに、この映画を観る価値があると思います。
もちろんそれだけではなく、人体破壊も存分に見せてくれるし、ゴア度グロさも申し分ありません。
出てくるゾンビも、工夫された個性的な姿をしており、個人的には、脳みその部分が綺麗になくなっている東洋人ゾンビ首と脊髄が飛び出たゾンビロボコップならぬロボゾンビ(ロブ・ゾンビじゃないよw)が気に入りました。
テンポもよく、適度に笑いあり、残酷あり、恋愛ありの、盛りだくさん映画です。面白いです。是非。


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