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2008年04月29日 (火) | Edit |
1976年アメリカ映画。
テキサス州エルメンドルフに実在した殺人鬼ジョー・ボールをモデルに脚色されたホラーです。

テキサスの片田舎にある不気味なたたずまいのホテル。そのホテルを独りで経営しているのは、さえない風貌のジャッドという義足の中年男。ホテルの横には大きな沼があり、その沼でジャッドは巨大なアリゲーターを飼っています
そしてある日、近くの売春宿から逃げてきた家出娘クララは、一夜の宿を求めてジャッドのホテルにたどり着きます。クララはホテルに泊まろうとしますが、売春宿から来たと気付いたジャッドがなぜか逆上し突然クララに襲い掛かってきます。ジャッドは売春宿やそこで行われている行為を病的に憎悪していたのです。我を忘れ逆上したジャッドは、側にあった農耕用の大きな鋤でクララを滅多刺しにし、虫の息になったクララをアリゲーターのいる沼に投げ込んだのでした・・・

製作、マーディ・ラスタム
監督、脚本、音楽、トビー・フーパー
脚本、アルヴィン・L・ファスト、キム・ヘンケル
撮影、ロバート・カラミコ
音楽、ウエイン・ベル
出演、ネヴィル・ブランドメル・ファラースチュアート・ホイットマンキャロリン・ジョーンズマリリン・バーンズウィリアム・フィンレイ、カイル・リチャーズ、ロバート・イングランド

トビー・フーパー監督が「悪魔のいけにえ」の次に撮ったホラーです。
出演陣が印象的で、「マッド・ボンバー」「殺人ブルドーザー」ネヴィル・ブランド、前作「悪魔のいけにえ」にも出演していたマリリン・バーンズ「ファントム・オブ・パラダイス」ウィリアム・フィンレイ「エルム街の悪夢」ロバート・イングランドといった個性派が顔を揃えています。

低予算で早撮りの割りに出来が良い映画です。荒んだ雰囲気がとてもよく出ていて、ホラー的にも充分及第点をあげれると思います。鋤や大鎌などの田舎臭い凶器も恐さを引きたてています。
この作品の不幸なところは、大傑作「悪魔のいけにえ」の次回作だったという事とジョーズの後追い映画とみなされた事で、世間の評価が必要以上に低くなってしまったという事でしょう。個人的にはもっと評価されていい作品だと思います。
ちなみにDVDには、TV放映時の吹き替えが特典としてついています。これもかなり面白かったです。

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2008年04月24日 (木) | Edit |
1977年オーストラリア映画。
アボリジニの風習と予知夢を題材にした珍しいホラー。

オーストラリアに頻発する異常気象。そんな中、アボリジニの殺人事件の弁護を引き受けたデヴィッド(白人)。容疑者はアボリジニの青年達。
デヴィッドは事件に関わる数日前から、謎の夢を見るようになっていました。その夢はアボリジニと水の夢です。先の出来事を予知するかのような夢に何かただならぬものを感じたデヴィッドは、謎を解き明かすため調べ始めますが・・・

製作、ハル・マッケルロイ、ジム・マッケルロイ
監督、脚本、ピーター・ウィアー
脚本、トニー・モフェット、ペトル・ポペスク
撮影、ラッセル・ボイド
音楽、チャールズ・ウェイン
特殊効果、モンティ・フィグス、ボブ・ヒルディッチ
出演、リチャード・チェンバレン、オリビア・ハムネット、ビビアン・グレイ、デヴィッド・ガルピリル、ナンジワラ・アマグラ

「いまを生きる」「グリーンカード」などで高い評価を得ているピーター・ウィアー監督のオーストラリア時代の作品です。
アメリカのTVシリーズ「将軍 SHOGUN」リチャード・チェンバレンが弁護士デビッドを演じています。

劇中で流れるブーンという謎めいた低音の音はアボリジニの民族楽器ディジュリドゥだと思われます。参考までにディジュリドゥの演奏をリンクしておきます。
http://jp.youtube.com/watch?v=DC9w4KWEgJE
異なる文化や価値観との関わりを多く描いているピーター・ウィアー監督らしい映画です。どちらかの価値観に偏る事がなく説教臭くないので素直に観ることができました。

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2008年04月15日 (火) | Edit |
1956年アメリカ映画。モノクロ。
スタンリー・キューブリック監督の犯罪サスペンスです。

5年の服役明けのジョニーは、競馬場の売上金強奪を計画。競馬場の窓口係や競馬場のバーテン、現役の警察官など5人の仲間と共謀し、水も漏らさぬ完璧な計画をたてます
用意周到な準備と完璧な計画でうまくいくかに思われましたが、競馬場の窓口係が自分の妻(悪妻)に秘密の計画を漏らしてしまったことから、彼らの運命の歯車が狂い始めます

製作、ジェームス・B・ハリス
監督、脚本、スタンリー・キューブリック
原作、ライオネル・ホワイト
追加台詞、ジム・トンプソン
撮影、ルシアン・バラード
音楽、ジェラルド・フリード
出演、スターリング・ヘイドン、コリーン・グレイ、ヴィンス・エドワーズ、ジェイ・C・フリッペン、マリー・ウィンザー、イライシャ・クック・Jr

犯罪小説で有名なジム・トンプソンが追加台詞を担当しています。
スターリング・ヘイドンは、こういう裏社会の男役がよく似合っていると思います。「アスファルト・ジャングル」でも裏社会の男を演じていました。
悪妻に頭のあがらない気弱な夫を演じているイライシャ・クックがいい味をだしています。影の主役と言ってもいいかもしれません。

ちょっとした事で大きく変わってしまう運命、そしてそれに翻弄される人間達・・・。
皮肉なストーリーを堪能できる、シャープでクールな語り口が見事なフィルム・ノワールです。
ストーリーとキューブリックの演出が光る傑作。是非観ましょう。

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2008年04月06日 (日) | Edit |
1989年フランス映画。
バンド・デシネの作家エンキ・ビラルが監督した近未来SFです。

内戦が続くどこかの国。
大統領に呼び出された政府高官達は、地下深くにある秘密のホテルに集結します。そのホテルの名はバンカー・パレス・ホテル。アンドロイド達が自動で管理するホテルです。地下深くにあるため戦火も届くことがない安全な場所ですが、一度中に入ると外界へ出る事が出来ない作りになっています。もちろん外部に連絡をとることも出来ません。
集められた幹部達は大統領の到着を首を長くして待ちますが、大統領は一向に現れる様子がなく、ホテルに缶詰状態のまま時だけが過ぎていきます。

製作、モーリス・ベルナール
監督、脚本、エンキ・ビラル
脚本、ビエール・クリスティン
撮影、フィリップ・ウェルト
音楽、フィリップ・エデル、アルノー・ドゥボ
出演、ジャン=ルイ・トランティニャンキャロル・ブーケマリア・シュナイダー、ブノワ・レジャン、ヤン・コレット、フィリップ・モリエ=ジュヌー、ジャン=ピエール・レオ、ロジェ・デュマ、ハンス・メイヤー

エンキ・ビラルの他の映画作品には「ティコ・ムーン」「ゴッド・ディーバ」があります。
フランスの名優ジャン=ルイ・トランティニャンがスキンヘッド姿で政府の幹部オルムをクールに演じています。
キャロル・ブーケの演じたクララ役は、当初シャーロット・ランプリングが演じる予定だったそうです。
「ラストタンゴ・イン・パリ」「さすらいの2人」マリア・シュナイダーやトリュフォーやゴダールの映画でおなじみのジャン=ピエール・レオも出演しています。

音声解説のエンキ・ビラルによると、劇中でながれる印象的な声楽はブルガリア民謡とのことです。この映画の撮影はベオグラードで行われ、映像や音楽、さらに言えばストーリーも、どことなく東欧の香りがする作品となっています。
これはエンキ・ビラルらしい独特の映像世界を堪能できる、アーティスティックでユーモラスな映画です。エンキ・ビラルの作品が好きな人や興味がある人は是非観てください。
僕はフランス映画はあまり好きじゃないのですが、この映画はとても楽しめました。

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