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2009年02月03日 (火) | Edit |
1965年イギリス作品。
ジョセフ・コンラッド原作「ロード・ジム」を映画化したオリエンタルな雰囲気あふれる冒険ドラマ。

イギリスの一等航海士のジム。イギリスの大きな商船に乗って仕事をしていましたが、ひょんな事から足を怪我してしまい、船を降り、東南アジアの港でリハビリ生活をする事に
足も良くなり、パトナ号という錆びれた蒸気運搬船で、航海士としての仕事にありつきますが、多勢のイスラム教徒を詰め込むように運んでいる事と無理な速度で航海したことによって、船倉にひびが入り難破してしまいます
沈んでいく船を間近に感じ、言い知れぬ恐怖に囚われてしまったジムは、多勢のイスラム教徒を見捨て、船長以下、船員だけで逃げようとする救命ボートに乗り込んでしまいます。
しかし、その後、パトナ号が他の船に偶然救助された事で、乗客を見捨て自分達だけで逃げ延びた事が、広く世間に知れるところとなり、ジム達は海事で裁かれる事に。良心にさいなまれたジムは、開かれた聴聞会で、乗客を見捨てた事を正直に告白。船長や他の乗組員と共に、航海士の身分を剥奪されます
それからのジムは、世間から勇気のない卑怯者というレッテルを貼られ、自らも誇りを失い、世間の目から逃れるように、色んな港を色んな仕事をしながら、落伍者のように渡り歩く日々
そんなある時、ジムが仕事をしていた小船が出火。ジムが1人で逃げずに消火した事を、スタインという大金持ちに認められ、ジャングルの奥地にある未開の村に、最新式の武器と弾薬を、極秘に運ぶ仕事を任されます。村は、将軍とあだ名される男(冷酷非情だが人間観察に優れる)が率いる武装組織に支配されており、村民は奴隷にされ圧政に苦しんでいました。最新式の武器や弾薬は、苦しむ村人達の反乱の為に必要だったのです。
ジムは、亡霊のように付きまとう過去を振り払うように、勇敢に行動し、命を賭け、村を救おうとするのですが・・・

参考動画リンク

製作、監督、脚本、リチャード・ブルックス
原作、ジョセフ・コンラッド
撮影、フレディ・ヤング
音楽、ブロニスラウ・ケイパー
出演、ピーター・オトゥールジェームズ・メイソンクルト・ユルゲンスイーライ・ウォーラックジャック・ホーキンス伊丹十三、ダリア・ラヴィ

リチャード・ブルックスの他の監督作に、「冷血」「プロッフェショナル」「ミスター・グッドバーを探して」などがあり、同時に脚本もこなす事も多い監督です。
フレディ・ヤングが撮影を担当した他の作品に、「ドクトル・ジバゴ」「アラビアのロレンス」「ライアンの娘」などがあります。
ピーター・オトゥールはイギリスの名優で、「アラビアのロレンス」「冬のライオン」などの主演作があります。
「タンポポ」「マルサの女」などの監督でお馴染みの伊丹十三が、村長の息子役で出演しています。

この作品は、割と黙殺されているようですが、個人的には評価していいと思います
人間というもの、特に恐怖と直面した時に、どうすることが出来るのか。そして逃げてしまったとしても、それを直視して生きる事が出来るのか。過去を贖罪しようとする、その行動は、ひょっとしたら自分勝手なものではないのか。正義と思っているものは、勝手な思い込みではないのか。自分は何に命を賭ける事が出来る人間なのか、それは名誉なのか愛なのか権力なのか金なのか。そもそも命を賭ける事が出来るのか。
この映画を観て、たくさんの事を考えさせられました
人間の心の奥深く・・・そこが一番の未開の地なのかもしれません


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テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画