FC2ブログ
2009年05月28日 (木) | Edit |
1981年アメリカ作品。
卒業を控えた高校陸上部員達が次々と惨殺されていくスラッシャー・ホラー。

陸上のトラックレース中の事故で、高校陸上部員のローラ急死してしまいます。
それから月日が経ち‥
卒業式を次の日に控えたローラの高校の陸上部員達。周りの祝賀ムードと浮き立つ雰囲気も束の間、部員達が次々と襲われ、人知れず殺されていきます
同時期、ローラの姉アンナは、ローラの彼氏で同じ陸上部員だったケヴィンから手紙を貰い、故郷に帰って来ます。ケヴィンの手紙には、ローラが死んだのには、鬼コーチのマイケルズの行き過ぎた厳しい指導があるとの事でした。
アンナは、事の真偽を確かめる為、高校を調べ始めますが……

参考動画リンク

製作、原案、デヴィッド・ボーン
製作、監督、脚本、ハーブ・フリード
脚本、アン・マリッセ
撮影、ダニエル・ヤルシ
音楽、アーサー・ケンペル
出演、クリストファー・ジョージ、パッチ・マッケンジー、E・ダニー・マーフィー、マイケル・パタキ、E・J・ピーカー、ヴァンナ・ホワイト

クリストファー・ジョージは、「グリズリー」「アニマル大戦争」「地獄の門」「ブラッド・ピーセス」など、特定のファン層にはこたえられない映画に出演しています。ある意味、凄く作品に恵まれた役者と言えるのではないでしょうか。

この作品は、スラッシャー・ホラーとしては、どこかで見たようなシーンの寄せ集めのような感じで、そんなに目新しさも革新性もありません。だけれど、いくつか印象的で面白いシーンがあり、それが奇妙な味となって、このまま捨てておくには惜しいような気持ちにさせてくれます。例えば、高校生の陸上部員達を殺していく犯人の外見と凶器が、フェンシングのユニフォームと剣という、いかにも暑くて目立ちそうな出で立ちだったり、殺害方法も、アメフトのボールと剣を合体させ、相手の腹めがけて投げつけるとか、棒高跳びのマットに鉄の鋭利なトゲをコッソリ含ませておき、バーを跳んで落ちてきた選手を串刺死(くしざし)させるとか、どこか風変わりです。犯人の、その殺害手段の選ばなさと粗暴さには、笑っていいのか戦慄していいのか分かりませんが、その宙ぶらりん感が、僕の心のどこかの琴線に触れる事は確かです(大げさ?)
ところで全く個人的で映画には関係の無いことですが、この映画を観ていて、密かにレオタード萌えが自分の心の中(闇)にあることを発見してしまいました(どうでもいいでしょうけど)
スラッシャー・ホラーの80年代的な潮流が感じられる作品です。ホラー好きの方は是非。


スポンサーサイト
テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
2009年05月22日 (金) | Edit |
1962年イタリア作品。
世界各国の男と女にまつわる奇習、風習、習慣、風俗などをカメラに収めたドキュメンタリー(やらせあり)映画

ニューギニアの女だけの兵士84人の島(全員スコットランド人の爺さんの妻)。オーストラリアの男だけの囚人の島(ジュゴンのメスを引き上げ性的道具に‥)。パリのレズやホモの集まるバー。パプア・ニューギニアの男女逆転した部族。日焼けを嫌い傘を差し服を着て海水浴する中国人の女。ドイツの飾り窓の女(ババアばかり)。香港の少女売春。裸の海女を奴隷のように働かせる日本人。顔の皮を剥ぎ肌を綺麗にする美容整形などなど‥
時にシリアスに、またはユーモラスに、ナレーションを交え紹介していきます……

監督、グアルティエロ・ヤコペッティ、パオロ・カバラ、フランコ・イー・プロスペリ
撮影、アントニオ・クリマーティ、ベニート・フラッタリ
音楽、ニーノ・オリヴィエロ、リズ・オルトラーニ

モンド映画の生みの親グアルティエロ・ヤコペッティ監督の他のドキュメンタリー映画に、「世界残酷物語」「続・世界残酷物語」「さらばアフリカ」などがあります。
リズ・オルトラーニは、「世界残酷物語」の主題曲「モア」で有名になり、「怒りの荒野」「バラキ」「食人族」など、A級B級を問わず、多数の音楽を手がけています。

この映画は、世界各国の風習や習慣などを、限りなく嘘くさく記録したドキュメンタリーで、その、もの珍しさと残酷さとエロさで、世間の耳目を集める事(お金儲け)が主目的の、モンド映画と呼ばれるジャンルのものです。
はっきり言って、嘘とデタラメばかりの、露悪趣味的覗き見趣味的映画なので、その偏見に満ちた駄ボラを、後ろめたく思いながら笑って観るというのが、正解だと思います。
さて、気になる日本の描かれ方ですが、性教育が盛んで西洋かぶれでスケベでダイエットが流行していて海女の採ってきた海藻や貝を日本の男が鼻糞をほじりながら何もしないで儲けだけを頂いているという、当たっているんだか外れているんだか、なんだかよくわからない微妙な感じになっています。正直言うと、ヒドイ描かれ方だなと思う一方、少し当たっているんじゃないかとも思いました。
やらせドキュメンタリーと言えど侮るべからずな困った作品です。興味のある方は是非。


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
2009年05月20日 (水) | Edit |
1948年アメリカ作品モノクロ。
牧童達の困難なキャトル・ドライブを描いた西部劇の名作。

1851年
腕利きガンマンで有能なカウボーイのダンソン相棒の老人グルートは、牧場にするための新たな土地を求め、テキサスへ。その道行きの途中、インディアンに襲撃され焼け出された少年マシューを発見し保護。少年を加えた3人で新天地への旅を続けます。そして、ダンソン達は、リオ・グランデにおあつらえ向きの土地を見つけ、小さな牧場を作ります
それから14年後。
南北戦争の敗戦で疲弊したテキサスは、牛の価格が暴落。せっかくダンソン達が心血を注いで、テキサス有数の大きさにした牧場も破産寸前に。そこでダンソンは、一万頭の牛を、1600キロ離れたミズーリまで運ぶ事を決意。立派な頼れる若者に成長したマシューと雇っているカウボーイ達と共に命がけのキャトルドライブ(牛追いの旅)へ
旅は過酷を極め豪雨食糧不足スタンピード(牛の暴走)などで、ダンソン一行の疲労と苛立ちはピークに。ダンソンは執念で旅を強行しようとしますが、頑な厳格なダンソンの、あまりの専制ぶりに、従順だったマシューやカウボーイ達も不満を募らせていき……

予告編動画リンク

製作総指揮、チャールズ・K・フェルドマン
製作、監督、ハワード・ホークス
脚本、ボーデン・チェイス、チャールズ・シュニー
撮影、ラッセル・ハーラン
音楽、ディミトリ・ティオムキン
出演、ジョン・ウェインウォルター・ブレナンモンゴメリー・クリフト、ジョアン・ドルー、ハリー・ケリー、コリーン・グレイ、ジョン・アイアランド

西部劇やコメディ、フィルム・ノワールなど、多岐にわたるジャンルで傑作を残しているハワード・ホークス監督の他の作品に、「暗黒街の顔役」「赤ちゃん教育」「ヒズ・ガール・フライデー」「脱出」「三つ数えろ」「紳士は金髪がお好き」「リオ・ブラボー」などがあります。
西部劇の大スター、ジョン・ウェインの他の出演作に、「駅馬車」「スポイラース」「三人の名付け親」「黄色いリボン」「リオ・グランデの砦」「捜索者」「リオ・ブラボー」「騎兵隊」「勇気ある追跡」などがあります。
名脇役、ウォルター・ブレナンの他の出演作に、「西部の男」「荒野の決闘」「リオ・ブラボー」などがあります。
モンゴメリー・クリフトの他の出演作に、「女相続人」「陽のあたる場所」「私は告白する」「終着駅」「地上(ここ)より永遠に」などがあります。2枚目でありながら演技力も兼ね備えている役者です。

僕は当初、ジョン・ウェインをあまり好きではなかったのですが、その出演作を観るようになって考えが変わっていきました。やはり彼には威厳があるし、アメリカンスピリッツを体現するには、うってつけの役者だと思います。強く無骨で信念を貫く誇り高い姿は、時代遅れかもしれませんが、男のあるべき姿を表してるのではないでしょうか。
この作品は、西部劇の神様ジョン・フォード監督を意識して作られており、ハワード・ホークスの気概が見えるような本格的な西部劇になっています。師弟親子支配と被支配男女厳格と寛容など、様々な関係を描き、人間性について考えさせられる深みのある作品です。
補足説明ですが、なぜキャトルドライブをするのかというと、当時は鉄道がテキサスまで開通しておらず、鉄道が開通している中西部まで、牛を運ばなければいけなかったからです。そして運ばれた牛は、食肉として、食糧不足だったアメリカ東部に流通していったのです。


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
2009年05月08日 (金) | Edit |
1980年アメリカ作品。
子供ゾンビが大人達を襲うホラー。

原発の他は農地しかないような片田舎。
ある日、原発から謎の煙が噴出子供達を乗せたスクールバスが、その煙に巻かれて行方不明に。町の大人が捜索し、町の墓地でスクールバスが見つかったとき、中にいた子供達は忽然と消えていました。バスのエンジンはかけっぱなしのままで、バスの運転手は墓地の敷地で黒焦げに
町は大騒ぎになりますが、子供達が帰ってきたとき、本当の恐ろしさを知る事になります。煙に巻かれた子供達は、恐ろしい怪物になっていたのです。何も知らない大人達は、子供が帰ってきたと喜び、ハグをしたとたん、たちまち黒焦げの人間バーベキューに
そうです、子供達は、その手に触れた人間を焼き殺す怪物になっていたのです……

予告編動画リンク

製作、脚本、カールトン・J・オルブライト
監督、マックス・カルマノヴィッチ
脚本、エドワード・テリー
撮影、バリー・エイブラムス
音楽、ハリー・マンフレディーニ
出演、マーティン・シャカール、ジル・ロジャース、ゲイル・ガーネット、シャノン・ポーリン、ジェシー・エイブラムス

撮影のバリー・エイブラムスと音楽のハリー・マンフレディーニは、同年に「13日の金曜日」も担当しています。

子供に思わずハグすると焼き殺されてしまうという、心理的な盲点をついた攻撃がユニークで、なかなか楽しく観れました。後半には、弱点となる子供達の手首を、次々と斧や刀で切り落すという、後ろめたい(オモシロイ)描写がありますが、グロさは全く無く、マネキンの手首みたいな感じですので、安心(?)して観てください
退屈な部分もあり、ラストも予想の範囲内ですが、登場人物が奇妙な人物ばかり(プールサイドのビルダーとか)で笑えるし、予想の範囲内とはいえ充分ショッキングなラストですので、低予算映画好きにはオススメします。


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
2009年05月06日 (水) | Edit |
1966年アメリカ作品。
シュールな異色ウエスタン。

元賞金稼ぎのウィルが、旅先から3人の仲間のいる金鉱に帰ってきます。しかし、金鉱には人けがありません。仲間の名を大声で呼ぶウィルでしたが、ふと、側を見ると墓石があり、その墓は、仲間の1人リーランドのものでした。すると、突然、ウィルは何者かに銃撃されます。銃撃してきたのは、もう一人の仲間コーリーでした。ウィルは大声で自分の名前を叫び、敵ではない事を知らせます
しばらくして落ち着いたコーリーに事情を聞くと、ウィルの弟コインが、ある夜、男と子供の2人連れを、馬でひき殺してしまい、そのまま失踪してしまった、リーランドは、その日の朝早く、コーヒーを飲んでいるところを、何者かに狙撃され頭を吹っ飛ばされた、それからは、いつ自分もやられるかわからない恐怖に怯え、一睡も出来ずに何者かに備えていた、と言うのです。
次の日、金鉱に女が訪ねて来ます。その女は、馬が駄目になったから、馬を売ってくれないかと言い、キングズレーまで送ってくれれば1000ドル払うと言います。何かきな臭いものを感じていたウィルでしたが、高額の報酬に釣られ、コーリーと共に依頼を引き受けます。
女は名を名乗ることもなく、ウィルの事もあらかじめ知っている様子。そして、キングズレーまで送るというのは表向きの理由で、その謎の女には、何か重大で深刻な目的があるようでした……

製作、ジャック・ニコルソン
製作、監督、編集、モンテ・ヘルマン
脚本、エイドリアン・ジョイス(キャロル・イーストマン)
撮影、グレゴリー・サンダー
音楽、リチャード・マーコウィッツ
出演、ジャック・ニコルソンウォーレン・オーツ、ウィル・ハッチェンス、ミリー・パーキンス、チャールズ・イーストマン

モンテ・ヘルマンは、アメリカン・ニューシネマ期に、「断絶」「コックファイター」という傑作を送り出した、カルト的人気のある監督です。
ジャック・ニコルソンは、説明するまでも無いでしょう。
ウォーレン・オーツモンテ・ヘルマン監督は、私生活でも仲がよく、ウォーレン・オーツは、「断絶」「コック・ファイター」にも出演しています。

この映画は、シュールで多少難解な所があるので、作品解釈をめぐって議論があります実存主義的映画であるとかケネディ暗殺を意識した映画であるとかドッペルゲンガーの映画であるとかです。
モンテ・ヘルマン監督によると、映画のラストシーンは、ケネディ暗殺事件の記録フィルムを意識したそうで、この映画は、いろんな解釈があるようだが実は単純な物語なんだよとも語っています。
自分の個人的な感想ですが、これは現代における去勢された男性(もともとそんな存在であるという事かも)シンボライズしている物語ではないのかという事です。なぜかというと、最初、旅から帰ってきたところにもかかわらず主人公は、銃(男性のシンボル)を持っていないし(丸腰で旅なんて!)、その後、銃を手に入れても撃つなんて事は無く、いとも簡単に明け渡してしまうのです。さらには乗ることが出来る馬(馬に乗る事も男性的所作)も簡単に明け渡してしまうし、殺し屋と対決しても、殺すという事は無く、殺し屋の利き手を潰し、銃(男性のシンボル)を握れなくするだけです。
それと、辛苦に耐え、実りの無い大地を彷徨いながらも、なるようにしかならないという不条理と無力感は、現代社会に生きる我々のようでもあります目的もなければ理由もない旅の先に待つのは、ただ何も出来ずに、起きた出来事を目撃させられるだけだという皮肉なラストも
色々書いてしまいましたが、7万5000ドルという低予算と早撮りが作品をこのような傑作にしたかもしれません。低予算、早撮りが起こした奇跡、もちろんヘルマン監督の資質もその奇跡の重大な要素であると思います。


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
2009年05月02日 (土) | Edit |
1996年アメリカ作品。
マフィアの世界に生きる3兄弟の人間ドラマ。

1939年ニューヨーク。
イタリア系マフィアの3兄弟、長兄のレイ、次男のチェズ、三男のジョニー。3人は強い絆で結ばれています。しかし、ある日のこと、ジョニーが銃撃され、死体になって帰ってきます。
長兄レイは、幼い頃から弟達を支え、組織のボスになっていました。次男のチェズは、短気で精神的な病を抱えながら、兄を補佐しています。三男のジョニーは、他組織を襲撃するなど、破滅的に生きていましたが、実はインテリで、コミュニスト的な考えを持っている伊達男でした。
ジョニーは一体誰に殺されたのか。葬儀を開いたレイは、嘆き悲しみながらも、ジョニーを殺した人間に、復讐を決意します……

製作、メアリー・ケイン
監督、アベル・フェラーラ
脚本、ニコラス・セント・ジョン
撮影、ケン・ケルシュ
音楽、ジョー・テリア
出演、クリストファー・ウォーケンクリス・ペンヴィンセント・ギャロベニチオ・デル・トロイザベラ・ロッセリーニアナベラ・シオラ

アベル・フェラーラはNYの映画作家で、他の作品に、「ドリラー・キラー」「キング・オブ・ニューヨーク」「バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト」などがあります。
クリストファー・ウォーケンは、「ディア・ハンター」「デッド・ゾーン」「ゴッド・アーミー/悪の天使」など、多数の映画に出演している名優です。
クリス・ペンは、ショーン・ペンの弟で、40歳で早世してしまいましたが、個性派俳優として隠れたファンの多い役者でした。
ヴィンセント・ギャロは、奇行で知られているアーティスト肌の役者で、「バッファロー”66」「ブラウン・バニー」で、監督、主演しています。
ベニチオ・デル・トロは、「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳別れの手紙」でチェ・ゲバラを演じています。
イザベラ・ロッセリーニは、イングリッド・バーグマンとイタリアの巨匠ロベルト・ロッセリーニ監督の間の子供で、「ブルー・ベルベット」「フィアレス」などに出演しています。

この映画は、個性派俳優が多く出ているので、映画の好きな人は、大いに楽しめるかと思います。
30年代のアメリカの姿が濃厚なノワール的雰囲気で描かれ、カトリックの信仰と人間の罪について問いかける哲学(神学)的な作品です。かといって真面目でつまらない事はなく、面白さを兼ね備えており、衝撃のラストまで、惹きつけられる様に観てしまう、魅力的なマフィア映画です
ところで劇中、監禁場所で、さりげなく斧を持って出てくるウォーケンは、とても恐かったです


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画