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2009年08月09日 (日) | Edit |
2007年製作アメリカ作品。
恋人を殺された女が街の犯罪人を独自に処刑していく復讐劇。

ニューヨークラジオDJをしているエリカ婚約者デイビッドとも結婚間近で、仕事も恋愛も順調な日々。
そんなある日、エリカとデイビッドが、2人で夜の通りを歩いていると、突然現れた、暴漢(チンピラ)に襲われてしまいます。武装したチンピラから受けた、激しいリンチで瀕死状態になった2人は、病院に救急搬送されます。
エリカが、3週間の昏睡から目覚めた時、すでに婚約者のデイビッドは死亡していました。
奇跡的に回復し、退院したエリカですが、心には、ぽっかりと穴が開き、大きなトラウマを抱えてしまいます。事件の犯人も一向に捕まる気配もなく、外出も出来ない日々。恐怖に耐えかねたエリカは、街で非合法の銃を入手し、護身用に身につけます。
外出も出来るようになり、仕事にも復帰しますが、エリカの気分は晴れません。そんな時、偶然、スーパーマーケットで強盗に遭い、その強盗を自らの手で撃ち殺すことが出来た瞬間、エリカは心の中に、もう1人の見知らぬ自分を感じます。それからのエリカは、夜の街を彷徨い、街のチンピラを自らの手で処刑していくようになって……

予告編動画リンク

製作、ジョエル・シルバー、スーザン・ダウニー
監督、ニール・ジョーダン
脚本、ロデリック・テイラー、ブルース・A・テイラー、シンシア・モート
撮影、フィリップ・ルーセロット
音楽、ダリオ・マリアネッリ
出演、ジョディ・フォスターテレンス・ハワード、ナビーン・アンドリュース、ニッキー・カット、メアリー・スティーンバーゲン

結構いい監督だと思うんですけど、なんとなく地味な、ニール・ジョーダン監督の他の主要な作品に、「殺人天使」(DVD化希望)「狼の血族」「クライング・ゲーム」「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」「ブッチャー・ボーイ」(DVD化希望)、などがあります。
子役から現在に至るまで、順調にキャリアを重ねている、偉大な女優ジョディ・フォスターの主要な出演作に、「タクシー・ドライバー」「白い家の少女」「告発の行方」「羊たちの沈黙」「ネル」、などがあります。

この映画は、「狼よさらば」のリメイクと言ってもいいと思います。なので、この映画の脚本は、平凡なものです。
大きな違いは、強い男性の象徴であるチャールズ・ブロンソンから、強い女の象徴であるジョディ・フォスターに主人公が変わっている事。「狼よさらば」では、犯罪の多さが社会問題化していた背景がありましたが、「ブレイブ・ワン」では、同時テロ後のアメリカの社会心理を色濃く反映しています。
こういうジャンル映画は、時代の気分を写す鏡のように、世相を反映することが多いのですが、この映画も例外ではなく、恐怖と暴力に晒された後の、ジョディの行動は、アメリカの姿そのものだと思いますし、その後の、どうしていいか分からない苦悩も、現在のアメリカの苦悩そのものであると思います。
「狼よさらば」が大好きな僕ですが、この映画は充分に合格点をあげる事ができます。言うなればスタイリッシュな「狼よさらば」です。あと、ジョディ・フォスターが、美しく撮れています。これも評価できます。


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テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画