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2011年10月26日 (水) | Edit |
1941年制作アメリカ映画モノクロ作品。
私立探偵サム・スペードが鷹の彫像を巡り複雑に絡み合った謎を解いていくダシール・ハメット原作小説の映画化。

サンフランシスコ。金門橋が間近に見える場所で探偵事務所を経営している、敏腕探偵サム・スペードと相棒のアーチャー・マイルズ。
ある日、身なりのいい美しい女から、駆け落ちした妹を、サーズビーという男から取り戻して欲しいとの依頼が。着手金も良かったため、スペードとアーチャーは早速調査にとりかかります。サムの相棒のアーチャーは、サーズビーの尾行と監視を始めます。
その夜、自宅で眠っていたサムのもとに警察から電話が。その内容は、至近距離からアーチャーが射殺されたというものでした。そして別の場所でサーズビーも何者かにより射殺されていました
相棒のアーチャーのワイフと不倫関係にあったサムは、警察に第一容疑者として疑われてしまいます。
そんなさなか、カイロという怪しげな男から、黒い鷹の彫像を渡してくれたら5000ドル払うという依頼が舞い込みます。カイロによると黒い鷹の彫像は、サーズビーが持っていたというのです。カイロは、サムが黒い鷹の彫像の隠し場所を知っていると勘違いしている様子です
カイロという男、最初の依頼人の女、カイロの背後にいる大物、そして、警察から容疑者として疑われているサム。
サムは、謎を解き明かし、自らの容疑を晴らし、相棒の仇をとることができるのでしょうか……

予告編動画リンク

制作、ハル・B・ウォリス、ヘンリー・ブランク
監督、脚本、ジョン・ヒューストン
原作、ダシール・ハメット
撮影、アーサー・エディソン
音楽、アドルフ・ドイッチ
出演、ハンフリー・ボガート、メアリー・アスター、グラディス・ジョージ、ピーター・ローレ、バートン・マクレーン、リー・パトリック、シドニー・グリーン・ストリート

ジョン・ヒューストンは、この作品で監督としてのキャリアをスタートさせました。脚本や役者もこなす多才な名監督です。ハンフリー・ボガートとタッグを組んだ作品に、「黄金」「キー・ラーゴ」「アフリカの女王」などがあります。
アーサー・エディソンは、「西部戦線異状なし」「カサブランカ」などの撮影も担当しています。
ハンフリー・ボガートは、映画会社ワーナーから生まれた大スターで、そのキャリアの初期は脇役のギャングを演じることが多く、長い下積みを経験しました。1941年「ハイ・シエラ」のヒットからスターの足がかりを得、同年の「マルタの鷹」の大ヒットでその地位は確固としたものになりました。翌年の「カサブランカ」では、アカデミー主演男優賞にノミネートされ、演技派の大スターとして認知されるところとなりました。ちなみに、ボガートの独特の喋り口調は、第一次世界大戦に従軍したときの怪我の後遺症で顔の一部が麻痺した為だといわれています。

フィルム・ノワールの元祖と名高い傑作で、この作品から、フィルム・ノワールと後に呼ばれるようになるジャンルが形作られたといっても過言ではありません。
ジョン・ヒューストンのスピーディーで歯切れのよいシャープな演出は、観る者を飽きさせることなく、一気にラストまで引っ張っていってくれます。
タフガイで己の掟に従って生きる主人公。己の掟に従って生きるためには当然その代償を支払わなければならない。マルタの鷹と呼ばれる彫像を巡る、欲望渦巻くダークな人間ドラマは、苦い味わいを残しながら、まさにハードボイルドなラストを迎えます。
アメリカ映画を理解するためには、避けては通れない血と暴力と欲望のドラマ。その雛形がこの映画にはあります。


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2011年10月17日 (月) | Edit |
1981年アメリカ映画。
南米の麻薬王から強奪した大金をめぐる争奪戦を描いたアクション作品。

アメリカのカリフォルニア州。不景気で職を失い、暇を持て余した無職のオッサン4人衆。そのなかのストーンという男が大金を得る方法を思いついたということで皆を連れ、どこかの農道へ。
そこで会ったのは、百姓姿の武器商人。他の仲間はあまりの急展開に戸惑います。「俺たちゃ何すんだよ!」という他の仲間の不安そうな問いかけに、「南米の麻薬王から金を強奪するのさ」と言い放つストーン。驚き反対する仲間たちに、ストーンは、「俺はこのために全財産を賭けてんだ!」という逆ギレで対抗「失うもんなんかないだろ!」と、仲間を無理やり説得したストーンは、マシンガンやライフルをたんまり買い込み、襲撃に備えます。
そして、傭兵の乗る飛行機をチャーターし、行きと帰りの送迎を頼むと、いざ4人は、南米の山奥へと決死の作戦に打って出るのでした……

予告編動画リンク

製作総指揮、ジョン・デーリー
制作、ジョセフ・ラフィル、ジェラルド・グリーン
監督、脚本、スチュワート・ラフィル
撮影、アレックス・フィリップスJr
音楽、マーク・スノー
出演、ジェームズ・ブローリンアンソニー・クインリンゼイ・ワグナーブルース・デイヴィソン、クリーヴォン・リトル、アーネスト・ボーグナインジェームズ・コバーン

マーク・スノウは、TVシリーズ「Xファイル」の音楽を手がけています。
この作品で無職のオッサン軍団のリーダーを演じたジェームズ・ブローリンは、「ザ・カー」「カプリコン・1」「悪魔の棲む家」「ジャグラー/ニューヨーク25時」など、地味ながら味のある作品に出演している役者です。個人的には濃いヒゲのイメージが強いですね。
アンソニー・クインは、50年代~60年代に活躍した名優で、アカデミー助演男優賞に2度輝いています。
リンゼイ・ワグナーは、TVシリーズ「地上最強の美女!バイオニック・ジェミー」のジェミー役で、日本ではお馴染みの女優です。
ブルース・デイヴィソン主演の「いちご白書」「ウィラード」を早く日本でソフト化して欲しいですね。
アーネスト・ボーグナインが、武器商人の農夫役で出演しています。
ジェームズ・コバーンが南米マフィアのドンを余裕たっぷりに演じています。

無職のオッサン達の一発逆転を賭けた作戦が、南米の麻薬王からの資金強奪という無謀極まりないものであるため、ある種のスペクタクルを感じさせてくれる映画となっています。失うものは命以外に何もないぜ!というオッサン達のやけっぱちな行動は、観る者の負け犬魂に熱く響きます。
おそらく極端に観る者を限定するこの映画は、まず間違いなく女性や子供には全く受けないと思います。男性ホルモンが過剰分泌しているオッサンのオッサンによるオッサンのための映画といえるでしょう。
ストーリー展開的には、西部劇に戦争映画をプラスした80年代アクションです。何も考えずに昼下がりのリラックスタイムにでも観てください。意外と豪華キャストです。


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