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2009年05月06日 (水) | Edit |
1966年アメリカ作品。
シュールな異色ウエスタン。

元賞金稼ぎのウィルが、旅先から3人の仲間のいる金鉱に帰ってきます。しかし、金鉱には人けがありません。仲間の名を大声で呼ぶウィルでしたが、ふと、側を見ると墓石があり、その墓は、仲間の1人リーランドのものでした。すると、突然、ウィルは何者かに銃撃されます。銃撃してきたのは、もう一人の仲間コーリーでした。ウィルは大声で自分の名前を叫び、敵ではない事を知らせます
しばらくして落ち着いたコーリーに事情を聞くと、ウィルの弟コインが、ある夜、男と子供の2人連れを、馬でひき殺してしまい、そのまま失踪してしまった、リーランドは、その日の朝早く、コーヒーを飲んでいるところを、何者かに狙撃され頭を吹っ飛ばされた、それからは、いつ自分もやられるかわからない恐怖に怯え、一睡も出来ずに何者かに備えていた、と言うのです。
次の日、金鉱に女が訪ねて来ます。その女は、馬が駄目になったから、馬を売ってくれないかと言い、キングズレーまで送ってくれれば1000ドル払うと言います。何かきな臭いものを感じていたウィルでしたが、高額の報酬に釣られ、コーリーと共に依頼を引き受けます。
女は名を名乗ることもなく、ウィルの事もあらかじめ知っている様子。そして、キングズレーまで送るというのは表向きの理由で、その謎の女には、何か重大で深刻な目的があるようでした……

製作、ジャック・ニコルソン
製作、監督、編集、モンテ・ヘルマン
脚本、エイドリアン・ジョイス(キャロル・イーストマン)
撮影、グレゴリー・サンダー
音楽、リチャード・マーコウィッツ
出演、ジャック・ニコルソンウォーレン・オーツ、ウィル・ハッチェンス、ミリー・パーキンス、チャールズ・イーストマン

モンテ・ヘルマンは、アメリカン・ニューシネマ期に、「断絶」「コックファイター」という傑作を送り出した、カルト的人気のある監督です。
ジャック・ニコルソンは、説明するまでも無いでしょう。
ウォーレン・オーツモンテ・ヘルマン監督は、私生活でも仲がよく、ウォーレン・オーツは、「断絶」「コック・ファイター」にも出演しています。

この映画は、シュールで多少難解な所があるので、作品解釈をめぐって議論があります実存主義的映画であるとかケネディ暗殺を意識した映画であるとかドッペルゲンガーの映画であるとかです。
モンテ・ヘルマン監督によると、映画のラストシーンは、ケネディ暗殺事件の記録フィルムを意識したそうで、この映画は、いろんな解釈があるようだが実は単純な物語なんだよとも語っています。
自分の個人的な感想ですが、これは現代における去勢された男性(もともとそんな存在であるという事かも)シンボライズしている物語ではないのかという事です。なぜかというと、最初、旅から帰ってきたところにもかかわらず主人公は、銃(男性のシンボル)を持っていないし(丸腰で旅なんて!)、その後、銃を手に入れても撃つなんて事は無く、いとも簡単に明け渡してしまうのです。さらには乗ることが出来る馬(馬に乗る事も男性的所作)も簡単に明け渡してしまうし、殺し屋と対決しても、殺すという事は無く、殺し屋の利き手を潰し、銃(男性のシンボル)を握れなくするだけです。
それと、辛苦に耐え、実りの無い大地を彷徨いながらも、なるようにしかならないという不条理と無力感は、現代社会に生きる我々のようでもあります目的もなければ理由もない旅の先に待つのは、ただ何も出来ずに、起きた出来事を目撃させられるだけだという皮肉なラストも
色々書いてしまいましたが、7万5000ドルという低予算と早撮りが作品をこのような傑作にしたかもしれません。低予算、早撮りが起こした奇跡、もちろんヘルマン監督の資質もその奇跡の重大な要素であると思います。


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
コメント
この記事へのコメント
こんにちは
>辛苦に耐え、実りの無い大地を彷徨いながらも、なるようにしかならないという不条理と無力感。
人って死ぬために生まれてくる。
でもその中で何かを見つけたいですね。
2009/05/07(Thu) 08:48 | URL  | sakura #fvuyely.[ 編集]
sakuraさん
何かがある人は幸せですね
何のためにっていうのは
永遠のテーマですよね
2009/05/08(Fri) 01:07 | URL  | モクメ #Q2AT2zQA[ 編集]
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