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2009年06月14日 (日) | Edit |
1970年製作アメリカ作品。
ケーブル・ホーグという男の数奇で風変わりな人生を描いたコメディタッチで寓話的な西部劇。

探鉱を生業とする男ケーブル・ホーグ。残り少なくなった水をめぐって、2人の仲間に裏切られてしまい砂漠の真ん中で水を奪われ置き去りに。砂漠を彷徨うこと4日、砂嵐に遭い、もはやこれまでかと倒れたところに、なんと水脈が。ホーグは奇跡的に助かります
さらにそこは、駅馬車が通る街道沿いで、長年水が出ないと思われていた所でした。周囲に水飲み場が全くなく補給場所として最適で、ここで商売を始めれば、成功は約束されたようなものでした。どこからともなく、ふらりと現れた、新しい宗教の牧師だと言うジョシュアという男の助言もあり、ホーグは、最寄の町に行き、土地の登記を済ませます。そして、その足で銀行に行き銀行家を説得100ドルの出資を引き出します
ホーグは、そのお金を元手に、駅馬車の駅を作り、商売を始めます。
粗野で無学だけれど人が良く正直なホーグは、徐々に周りの人に信用され、美人の娼婦ヒルディーと恋仲になったりしながら、順調に商売を成功させます。しかし、ホーグは、財を成しますが、町に移り住んだりせず、ずっと砂漠の真ん中にとどまり続けるのでした。ホーグは、かつての復讐を果たす為裏切った2人の男が再びこの地に現れるのを、待ち続けているのです
恋人の美人の娼婦ヒルディーや親友の怪しい牧師ジョシュアからも、復讐など忘れるように言われますが、ケーブル・ホーグは、頑固に、その場所にとどまり続け復讐相手を待ち続けます……

予告編動画リンク

製作総指揮、フィル・フェルドマン
製作、監督、サム・ペキンパー
脚本、ジョン・クロフォード、エドモンド・ペニー
撮影、ルシエン・バラード
音楽、ジェリー・ゴールドスミス
出演、ジェイソン・ロバーズステラ・スティーブンスデイビッド・ワーナーストローザー・マーティンスリム・ピケンズL・Q・ジョーンズ、ピーター・ホイットニー、R・G・アームストロング

暴力描写とスローモーション、詩的な美しい映像で知られるサム・ペキンパー監督の他の作品に、「ワイルドバンチ」「わらの犬」「ゲッタウェイ」「戦争のはらわた」などがあります。
撮影監督のルシエン・バラードは、この作品の撮影中、砂漠熱にかかり肺を失っています。他の担当作品に、「昼下がりの決斗」「ワイルドバンチ」「ジュニア・ボナー」「ゲッタウェイ」などがあります。
ジェリー・ゴールドスミスは、数多くの映画音楽を手がけている名作曲家で、他の作品に、「猿の惑星」「パピヨン」「チャイナタウン」「オーメン」「スター・トレック」「エイリアン」などがあります。
ジェイソン・ロバーズは、2年連続でアカデミー助演男優賞を受賞している名脇役です。サム・ペキンパー監督とは、同じ元海兵隊ということもあって、相性がよかったようです。
デイビッド・ワーナーは、「わらの犬」での知恵遅れの大男役や、「オーメン」でのガラスで首がちょん切れるカメラマンなどを演じており、名前は分からなくてもトラウマ的に覚えている人が多いのではないでしょうか
ストローザー・マーティンスリム・ピケンズL・Q・ジョーンズR・G・アームストロングは、ペキンパー作品によく出演している常連です。

この映画は、ペキンパーの作品の中では、一番宗教色が濃くアレゴリカルだと言っていいと思います。コメディタッチのせいでもあると思いますが、ストーリーに現実離れしている所があるのです
清教徒的な道徳と神への思慕、清教徒的な道徳を持つ善人面した人間への不信感や嫌悪感といった、ペキンパー独自の宗教観と、西部の開拓者精神に対するリスペクトが感じられ、その人物が無学で粗野であろうが何をしていようが、何も無いところを自らの力で開拓し生きて行く事は、例えそこに教会はなくとも牧師はいなくとも、神に祝福されているんだと、ペキンパーが言っている様な気がします。
ペキンパー作品は、何かに執拗に固執している主人公が多く、だいたいが、その固執のために、時代に取り残されたり大切なものを失ったりするのですが、この作品もそうで、ケーブル・ホーグは頑なに砂漠の真ん中にとどまり続け、復讐を果たそうとし、大切なものを失います。そんなはぐれ者たちを優しい目線で描くのもペキンパーの特徴です。
一回見ただけでは本当の良さが分からない映画なので、何回も見直すことをオススメします


テーマ:DVDで見た映画
ジャンル:映画
コメント
この記事へのコメント
傑作!
この映画、私も好きです。といってもかなりまえに見たので、詳細は忘れてしまいました。なにかしら、さわやかさがありました。いつか、再見したいです。
2009/06/15(Mon) 00:42 | URL  | seha #-[ 編集]
sehaさん
コメントありがとうございます!

嫌な人間がほとんど出てこない、ペキンパーにしては珍しくさわやかな映画でした。

sehaさんのブログ、拝見させていただきました。sehaさんの博学ぶりと、読書量に驚きました。取り上げている映画の論評も勉強になりました。
自分は無学なものなので、ちょっと難しかったですけど(笑)。

これからも宜しくお願いします。
(o´-ω-)o)ペコッ
2009/06/15(Mon) 01:38 | URL  | モクメ #Q2AT2zQA[ 編集]
こんにちはv
復讐という重いテーマをコメディタッチに描いてあるというところに興味を注がれますねv
2009/06/15(Mon) 19:40 | URL  | sakura #fvuyely.[ 編集]
sakuraさん
おっしゃる通りだと思います
さすがsakuraさん
重いテーマなのにコメディタッチなので
微妙なバランスのずれが
この作品を現実離れした寓話的作品に押し上げています
2009/06/18(Thu) 04:50 | URL  | モクメ #Q2AT2zQA[ 編集]
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